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私が和菓子の道に進もうか迷っていた22歳の夏。菓匠京山で食べた「水ようかん」に衝撃を受けて、佐々木勝先生に頼み込んで弟子にして頂きました。今でもその時の感動を忘れたことはありません。(このあたりの詳しいエピソードは、和菓子の本棚「和菓子人」参照)
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尊敬してやまない菓匠・水上力さんは、著書の中で「あんこの「色気」を追い求めて」に実に8ページを費やしている。究極的なところ、和菓子の本質は「あんこ」であり、美味しいあんこを楽しんで頂くこと。あんこそのものにさえ「色気」を感じるほどに炊き上げること。そのことに情熱を超えた執念さえ感じ、狂おしいほどに「色気」を湛えたあんこを追い求めること。

そのためにできるすべての工程を愛おしく思い、楽しむこと。
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北海道のあずきといっても、産地も違えば品種も様々。これほどまでに多種多様なあずき文化を誰よりも大切し楽しむことができる菓子職人でありたい。
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あずきの灰汁をとることを職人は「渋切」といいます。何回渋切するのかに職人の心意気が表れています。できあがりの「色」と「風味」に大きく影響しますが正解はありません。どこに「色気」を感じるか、その哲学があらわれます。
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きめ細かく裏ごしし、丁寧に晒し、思いっきり絞り、しっかりと芯まで炊き上げます。
あんこの色については水上さんの著書の名文を引用します。

紫色でもない、藤色でもない、えんじ色でもない、私だけの「小豆色」
和菓子職人 一幸庵 水上力 P.70)

連日の猛暑で甘いものはちょっと…と思っていたとしても、水ようかんだけは別格。
そう思っていただけるように、どんなに暑い中でも、私だけのあずき色を求めて、私たちは色気あるあんこを炊き続けます。