師匠紹介 佐々木勝 先生
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私の和菓子の師匠を紹介します。
千葉県市川市「菓匠京山」 佐々木勝 先生です。
上の画像は、師匠が還暦と創業30周年を記念して出版した『和菓子人』。
師匠は北海道の漁師の3男として生まれましたが
生後1ヶ月で父上が他界。
母上はひとりで4人の子供を育てなければなりませんでした。
一家の苦労は計り知れません。
そんなゼロからのスタートで偶然の縁で和菓子の世界に飛び込みます。
まったく縁故のない千葉県市川市で高級和菓子店「京山」を創業。
今でこそ名店として全国に名を馳せていますが、
そこに至るまでの苦労はいかばかりであったか?
名人として名高く、全国から師匠を慕って弟子入りが絶えず、
35人の弟子が巣立ち、現在も10人の弟子を育てています。
そんな師匠がなぜ本を?
本の扉をめくると、そこには・・・
「京山在職中、一生懸命仕事に勉強に励んだ皆さんに、
師匠として何か贈りたいと思い六十年の歩みを本にいたしました。」
私達、弟子のために書いてくださったのだ!
内容も美談より苦労話のほうがずっと多い。
苦悩をつらぬき歓喜に至る道しるべが記されています。
私達が師匠から教えていただいたことは、
様々なご苦労や出会いの中で磨かれ、研ぎ澄まされた結実。
師匠の和菓子には「塩野」や「高山良介」先生の魂が宿っているのです。
私にできることなどほんの僅かでしかありませんが、
最良の師匠に出会えたことに感謝し、
その味やその心をお客様にお伝えしたいものです。