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2018年06月

夏越の祓『水無月』

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1年のちょうど折り返しにあたる6月30日に、
京都では「水無月」を食べる習慣があります。

半年の穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈る神事
「夏越の祓」(なごしのはらい)が行われる日です。

高崎では山名八幡宮で夏越の祓が行われるようです。
yamana
http://yamana8mangu-takasaki.hatenablog.com/entry/2018/06/27/215723

宮中では、氷室の氷を切り出して臣下に配り、
口に含んで暑気を払ったといわれています。
氷を運ぶ行列
(NHK「美の壺」和菓子編DVDより)

冷蔵庫のない昔、

庶民にとって夏の氷は憧れでした。
そんな憧れの氷を模した菓子が「水無月」です。

きりりとした三角形が氷を表し、
上に散らした小豆は、
赤色が厄を払うという祈りが込められています。

夏越の祓の日に水無月を食べる。
美しい伝統文化を継承する和菓子です。

『六月の夏越の祓する人は
      千歳の命延ぶというなり』

(拾遺和歌集)

水無月記事 上毛新聞
2010年に娘とともに取材いただいた水無月の記事を再掲します。
あれから8年。可愛かったなぁ~(笑)

和菓子をもっとヤバく!

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未来の微笑庵のチームの一員を探すべく、熱を込めたプレゼンをブチかます就職ガイダンス。
星野佳路さんを丸パクリして、毎年毎年「もっと和菓子をヤバく!」と繰り返しています。
和菓子ルネッサンス宣言
江戸の職人仕事こそが、オレたちにとっての粋な仕事であり、ロックな仕事ぶりだ。手仕事をカッコよく。手仕事をブランドに。手仕事に誇りを!

スライドに「江戸の粋な職人仕事をスタバ的に売る!」と豪語し、ネット上のスタバの画像を必ず紹介していた。

今月、兄弟弟子の中でもとびきり熱いオトコ、引網くんに会うために、富山を訪れた。
引網香月堂
11月に3店舗目をオープンさせた。今まで積み重ねてきた経験と想いが結実した店舗。お店は彼そのもだ。私たちを抹茶と菓子でおもてなしする彼は、まさにステージにあがったアーティストのように、静かな輝きを湛えていた。

彼以外のことを何も調べずに訪れた富山だったが、毎年毎年プレゼン資料に自分事のように登場させていたスタバがあるという。もう、どんな菓子屋も、観光もそっちのけで、私たちはそこを目指した。
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息をのむほどに美しい。そして多くの市民や観光客を魅了するだけでなく、スタッフが最高にイキイキとカッコよく働いている。あの店で働けることは誇りかもしれない。そんなお店をいつか作ってみたい。

オレたちと一緒に和菓子をもっとヤバくしよう!
未来のロックな菓子職人たちよ、待ってるぜ‼

和菓子職人の仕事【5月編】

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微笑庵では、入社の内定が決まった段階から、毎月一回月次報告をお願いしています。そんな中、絵を描くことが好きで、毎月かかさずユニークな報告を届けてくれた新人「浅賀美季」が、フレッシュな視点で和菓子職人の仕事を紹介します。和菓子職人の仕事に興味のある方、微笑庵の仕事に興味のある方にとって、少しでも参考になればと思います。
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浅賀2018.5 (2)
浅賀2018.5 (3)
【浅賀美季】プロフィール
平成9年秩父生まれ 埼玉県立秩父農工科学高校、埼玉県製菓学校卒 中学はテニス部、高校は写真部で部長を歴任 絵を描くことが好きで、日本の伝統文化に携わる仕事を職業にしたいと模索する中、和菓子職人を志す 余力を残さず全力投球するタイプで様々な資格に挑戦 漢検2級、秘書検定2級、調理師技術検定1級、調理師免許、製菓衛生士取得 「和菓子ルネッサンス宣言」を信じ、和菓子をもっとヤバくしたいと願う20歳

6/16和菓子の日 限定セール

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本日6/16(土)は和菓子の日です。


「和菓子の日」の由来 全国和菓子協会
http://www.wagashi.or.jp/wagashinohi/

とらやさんの公式ブログに、和菓子の日の起源にまつわる「嘉祥の儀式」が紹介されています。
和菓子の日 歴史 とらや
とらやブログ「嘉祥の儀式と和菓子の日」
かつて、6月16日には菓子を食べて厄除招福を願う、嘉祥(かじょう)の儀式が
宮中や武家で行われていました。
江戸時代には、江戸城の大広間に約2万個の菓子が並べられ、将軍から大名や
旗本に分け与えていました。

(とらやブログより引用)

2万個の菓子の大盤振る舞い!
江戸城の大広間が菓子で埋め尽くされたのを想像するだけで菓子職人としてはワクワクします。

嘉祥の儀_絵



そんな和菓子の日に、微笑庵から往時をしのぶお菓子のお振る舞いをさせて頂きます。

【白玉ぜんざい 特別価格】
POP 和菓子の日 白玉ぜんざい-1
神社の鳥居が赤いのは、赤色には邪気を霊力があるからだと言われています。
厄除招福を願う和菓子の日に、小豆の菓子を食べることは、この縁起にちなみます。

餡にこだわる微笑庵が、
和菓子職人としての経験と智慧を結集した究極のぜんざいが、この白玉ぜんざいです。 通常価格の378円でも決して高いとは思いませんが、「和菓子の日」たった1日だけ、特別価格で販売致します

1人でも多くの方に、白玉ぜんざいの魅力を 味わって頂きたいと思っています。
予約は大歓迎です。予約なしでご来店の場合、完売の折にはご容赦下さい。

白玉ぜんざい販売開始

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京都の尊敬する穀物商の方から、
「畑を見れば作り手の志がわかる」
というお話しを伺いました。

実際に、色々な小豆畑をご案内頂きましたが、
畝の高さ、雑草の除去など、
手塩にかけた畑の小豆は、
鞘の大きさも色艶もまるで違うものです。
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数ある小豆畑の中から、実際に自分の目で確かめて、
尊敬できる生産者から入手した国産最高峰の小豆・丹波大納言。
この貴重な小豆を精魂込めて炊きあげました。
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ぜんざい餡は、シンプルですがとても奥の深い仕事です。
小豆は表皮が固く、中身が柔らかいので、
表皮が口にあたらないくらい柔らかく炊くと、
皮が破れて中身が溶け出し、ドロドロになってしまいます。

かといって、粒の美しさにばかり気を取られていると、
皮が固く、口どけの悪いザラザラした餡になってしまいます。

粒の美しさをしっかりと保ちながら、
小豆の美味しさだけを感じ、
皮のかたさを感じさせない絶妙なポイントはほんの僅かで、
しかも、季節とともに変化してゆきます。

餡にこだわる微笑庵が、
和菓子職人としての経験と智慧を結集した究極のぜんざいが、
この白玉ぜんざいです。

暑さが厳しくなると、甘いものは敬遠しがちですが、
白玉ぜんざいだけは別だと思います。 

きりりと冷やして、つるりと滑る白玉だんご。
煮豆よりは濃く、あんこよりは極めて薄味に炊き上げたぜんざい餡。
この2者の調和は絶妙。

「白玉ぜんざい」を見れば、そのお店の技量や美意識は一目瞭然。
恐ろしい程に難しく、美しく、美味しい和菓子。 

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