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2017年07月

文化を作る和菓子屋を目指そう!

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この記事は2010年7月に書いたものです。
Blog引越の際に写真が消え、魅力が半減していました。
写真を追加し7年ぶりに再掲いたします。


平成7年(1995年)、修行を終えて故郷に帰ってきた。

そして夏。

一番夏らしい和菓子を故郷でも作りたいと思った。
青竹流しの水羊羹だ。
sasa
当時(私の知る限り)、群馬県では1軒も作っているお店はなかった。
「ウチのような町はずれの店で作ったところで売れるのか?」
不安がよぎった。
P1010116
青竹の青さははかない。
3日もすれば黄色くくすんでくる。
だからこそ青竹は鮮度の象徴でもある。

毎日しっかり売り切らなければ、作ってもロスになってしまう。
美味しく作る自信はある。
問題は「売れる」かだ。

また青竹の1回の仕入れは400本。
400本を売り切ることができるのか。
菓子倶楽部 水羊羹
高崎でもっとも尊敬している菓匠のIさん、その弟子で友人のOさんに相談した。
(写真は「高崎菓子倶楽部」という勉強会での1枚。1999年5月。みんな若い(笑))

「一緒に青竹水羊羹作りませんか」

そして400本の青竹を買って3人で分けた。
Iさん200本、私とOさんで100本づつ。
すべてはここから始まったんだ。
ささのしづく2
15年前、1シーズンで100本売るのが精一杯だった。
今では1ヶ月で1,000本以上買って頂けている。
盛夏の定番商品に育った。

群馬で、高崎で、青竹の水羊羹が当たり前に買えるようになった。
私たちは一つの文化を作った、と少しだけ誇りに思う。

どうせなら文化を作るような和菓子屋を目指したい。

わらびもち本日最終日

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 warabi1
その希少性から幻とも言われている「本蕨粉」(ほんわらびこ)。
わらびの根の澱粉が生み出す独特の光沢、触感は絶品です。

ただ、あまりにも希少で高価なため、
虎屋の野上千之さんは、著書「和菓子さろん」の中で、
P288 せっかく古くより継承されてきた蕨粉を使用した本来の蕨餅が、今消滅の寸前にある。
 菓子業界としても、この伝統ある名菓をなんとかして後世に残し伝えゆく責任があると思う。 
と書かれています。

ただ美味しいだけでなく、
文化として後世に伝えたい「わらびもち」ですが、
本蕨は冷やすと独特の粘りや触感が消えてしまうし、
常温だと柔らかくなりすぎますので、
夏はお休みをいただいています。


本日7/2(日)が夏休み前の最終販売です。

販売再開は9月のお彼岸が明けたことろを予定しています。

明日から3か月ほど夏休みを頂きますので、
わらびファンの方は是非本日お買上げ頂けましたら幸いです。
warabi-tataku
叩いて叩いてコシが生まれます。

warabi-neru
同じ柔らかさに炊き上げたこし餡と、
香ばしく焙煎した黄な粉との相性は、本当に絶妙、絶品です。

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