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2009年09月

「くりまろげ」を煉る

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久しぶりにYouTubeで動画をUPしました。
「くりまろげ」の純栗あんを煉っています。

美味しい純栗あんの条件
・しっかり火が入り、澱粉の甘味が増していること
・なめらかな栗あんの中に、栗の粒が程良く残っていること
・美しい「栗色」に仕上げること

栗あんはとても焦げ易いので「お焦げ」がすぐにできてしまいます。
中津川の栗菓子店の中には、
「お焦げ」がひっそりと販売され、これ目当ての常連客もいる程といいます。

この「お焦げ」をいかに生かすかが、
美味しい純栗あんの成否を分ける秘訣のひとつです。


新栗の季節がやってきた!

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待ちに待った新栗の季節が今年もやってきました!

ただ栗を蒸しているだけですけど、久しぶりにYouTubeに動画をUP。


この栗を半分に割って、スプーンでかきだして、篩で裏ごしすると・・・


こうなります。

この裏ごし生栗を白双糖と和三盆糖で炊き上げた栗菓子が、

「くりまろげ」
くりまろげ
極上新栗茶巾絞り「くりまろげ」 1個210円

さらに、秋の看板商品をもうひとつご紹介。


生栗をひとつひとつ丁寧に皮むきをして、


旨味を逃がさぬよう水で煮ず、蒸気で蒸しあげ蜜漬けにします。

この手むきの新栗をふんだんに使った栗蒸し羊羹が、

「こうえつ」

こうえつ
限定製造 栗蒸し羊羹 光悦 「こうえつ」 1個263円

珠玉の季節限定品です。

千代菊

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薯蕷ねりきり こしあん製

菊の花 若ゆばかりに袖ふれて
   花のあるじに 千代はゆづらむ

紫式部

 旧暦九月九日は陽数(奇数)の極、九が重なることから
重陽(ちょうよう)と呼ばれています。

 この日は五節句のひとつに数えられ、
宮中では菊を鑑賞し、菊の花を浮かべた酒を飲み、着せ綿を行いました。
 
 着せ綿とは、重陽の前夜に菊の花に真綿を置き、
翌朝、朝露に濡れたこの綿で身をぬぐうと、長寿が叶うとされています。

 歴史ある意匠「着せ綿」は、
ヘラ切りした菊の上に、真綿のように
ふんわりと煉切製のきんとんをかぶせるのが一般的です。

 しかし・・・せっかくきれいにヘラ切りした菊の上に真綿をのせると、
その努力の跡がほとんど隠れてしまうので、
ついつい「千代菊」という菓銘で綿をのぜずにいます。

「秘すれば花」

が日本人の美学だとすると、
私はまだまだ日本文化の真髄を理解できていないようです。
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栗衣

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純栗あん 羊羹かげ 新挽粉添え

採れたての新栗。
しっかりと蒸しあげて半分に切り、中の栗をかき出して、篩で裏ごし。

裏ごしした生栗を、白双糖と和三盆糖で炊き上げると純栗あんが炊きあがる。
純栗あんでこしあんを包み、栗の形に整える。

艶やかな本煉り羊羹をかけてあげると、元の栗に戻ったようです。
大地の実りを頂き、再び命を吹き込む。

とっても手間のかかるお菓子ですが、可愛らしく、そして何より美味しい。
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