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2008年10月

和菓子教室 at Cafe Douce Ebis

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平成20年10月26日(日)
東京・恵比寿のカフェ・デュース・エビス様にて
和菓子作り体験を行いました。

・吉野本葛製「名月」
・薯蕷煉切製「唐錦」
・薯蕷煉切製「千代菊」
の3品を、私の和菓子観などを交えながら、
皆様とともに、楽しませて頂きました。


カフェ・デュース・エビスHP
http://www007.upp.so-net.ne.jp/ckcafe/
デュースの鹿内さんには、
会場を使いやすく万全にご準備いただいただき、
その上、適切にサポート頂きました。

なぜ、群馬の私が東京まで和菓子を教えに伺えたかというと、
和菓子の修業時代に大変お世話になった、
「かうひい堂」のまきさんが、
企画・募集・当日の進行に至るまで、
微細にわたりご尽力くださったからです。

かうひい堂HP
http://kauhi-dou.cafe.coocan.jp/

和菓子作り体験の詳細は、
まきさんのBlogに写真たっぷりでご紹介頂きました。
是非そちらをご覧ください。

http://maki-coffee-and.tea-nifty.com/cafe/2008/10/post-ca70.html

ご参加された皆様、まきさん、鹿内さん、
本当にありがとうございました。
私自身、とても楽しかったです。

和菓子作りを実際に見て、体験いただくことで、
少しでも和菓子の魅力を伝えることができたら嬉しいです。

和菓子のライブは私のライフワークのひとつと考えています。
ご興味のある方は、是非お声掛けください。

煉切 ( ねりきり ) の作り方

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薯蕷煉切製 『唐錦』

そもそも「煉切」(ねりきり)とは?

白餡だけで繊細な細工をしようとしても、
ひびが入りやすく、表面も美しくありません。

そこで求肥(甘いお餅のこと)や水飴を入れて、
粘り気を出し、繊細な加工を可能にしたのが『煉切』です。

そんな煉切の中でも特に「極上」の美味が『薯蕷煉切』。
「薯蕷」(じょうよ)とは山芋のこと。
蒸し上げた山芋を裏ごししたもので、
白餡に独特の粘りと、気品ある香りを添え、
最高級の煉切とされています。

今日は、その薯蕷煉切の作り方をご披露します。


棒状のやまと芋を用意します。


皮をむき、ひげ根を除きます。


輪切りにして蒸します。
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蒸しあがったら、熱いうちに素早く裏ごし。


裏ごしした山芋を再び蒸します。


アツアツの山芋に配量の砂糖を加え、思い切り混ぜます。


白餡を炊き上げる最後の仕上げに、上記山芋を加えます。


炊きあがったら、熱いうちにもう一度裏ごしします。
こうすることで、なめらかでふんわりとした薯蕷煉切が出来上がります。

難しいし仕事はひとつもありませんが、とても手間がかかります。
この手間を惜しまない仕事が美味しさの秘訣です。

煉切は薯蕷に限ります。

唐錦

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薯蕷煉切製 『唐錦』

菓銘「唐錦」は中国の絹織物の美しさを転じて
紅葉の見事さをあらわしたもの。

絹織物が中国でしか生産できず
世界中から絹を求めてシルクロードを詣でた頃に
名づけられた歴史有る菓銘です

唐錦 秋の形見や立田川
       散りあへぬ枝に 嵐吹くなり

古今和歌集

ぐんまのおすすめサービス体験フェア 出店します!

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明日の10時~県庁のイベントに参加。
和菓子の即売と和菓子作りの体験ができます。


体験していただく和菓子は薯蕷煉切製『千代菊』です。
微笑庵で500円以上お買い上げされた方が対象です。

= 以下、群馬県のホームページより抜粋 =

日時 平成20年10月18日(土) 午前10時~午後4時まで
場所 群馬県庁1F 県民ホール

平成20年度「ぐんまのおすすめサービス賞」受賞事業者を選定しました!

◆「ぐんまのおすすめサービス賞」受賞事業者
  平成20年度 受賞事業者数:28事業者 

 県民の方や事業者の方から、消費者ニーズに合ったサービスや商品の提供、創意工夫を凝らした事業を展開しているお店や事業者などの情報を募集したところ、357件の情報が寄せられました。
 これらの情報をもとに、有識者等で構成する「おすすめサービス評価委員会」における評価を踏まえ、28事業者を「ぐんまのおすすめサービス賞」に選定しました。

◆受賞事業者へのPR支援
 平成20年10月18日(土)に、県庁県民ホールにおいて受賞事業者に対する授賞式を行うほか、式終了後には受賞事業者等の出展による「おすすめサービス体験フェア」を開催し、事業紹介等をすることとしています。

 また、受賞の対象となった事業内容については、今後作成するサービス事例集、県ホームページ等で、広くPRを行います。

千代菊

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薯蕷煉切製

菊は花期が長いことから不老長寿の象徴。
旧暦9月9日は「重陽の節句」といい、
菊に真綿をかぶせて朝露を集め、その綿で体をぬぐうと、
邪気を払い、長寿が叶うと信じられた。

この菊に真綿をかぶせた意匠が「着せ綿」
という菊のお菓子の菓銘の由来である。

鎌倉時代、後鳥羽上皇はことのほか菊を好み、
自らの印として愛用した。
その後の天皇も菊の紋を自らの印として継承し、愛用したため、
菊のご紋(十六八重表菊)が天皇・皇室の「紋」として定着した。


この「三角ベラ」で菊の花弁を刻む。
最初にこのへらで菊を作った先人を心から尊敬したい。
素晴らしいデザイン、流れるような美しい仕事。
一年を通して、大好きなデザインのひとつだ。

修業中、「菊が生きていない」といって、
なかなか作ることを許されなかった仕事。
毎年、毎年作り続ける中で、
いつのまにか数千の菊を刻んできた。
少しは命を吹き込むことができただろうか。


最近、生菓子作りの楽しさを教えることが多くなってきた。
教えることで一番学んでいるのは自分自身だと思う。

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