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2008年02月

ふくさ包み

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微笑庵の桜餅は「ふくさ包み」という仕上げ方。
焼き桜1
焼き皮はまん丸に焼き上げる。

伝承、薄紫のこしあんもまん丸に。


絹織物をたたむようにこしあんを包みます。


桜の葉2枚ではさみます。

この「ふくさ包み」。
歴史ある古典的な意匠のはずですが、
『銀座あけぼの』さんのキャッチコピーで一躍有名になりました。

【日本一めんどくさいさくらもち(当社比)】

このポスターを山手線で初めて見た時は衝撃を受けました。
思わず、その中吊り広告を引っぺがして記念に持ち帰りました。
もう10年以上前のことなので時効にしてください。(笑)

創作饅頭コンテスト

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名残の雪
【師匠の思い出】

修行中の話しです。
日本菓業振興会という和菓子の研究会主催で
「創作饅頭コンテスト」が実施されました。

チーズや生クリームなど、新作の饅頭が多数並ぶ中で、
師匠・佐々木勝は、店に並べて販売している、
何の変哲もない薄皮の薯蕷饅頭を出品しました。

それが、ナント優勝!!



会場を後にしながら師匠は弟子に言いました。
「普通の人には、何の変哲もない普通の饅頭に見えるかもしれない。
 しかし、普通のものに精魂を込めれば普通じゃなくなるんだ。
 ふっくら、しっとりとした皮。
 ぎりぎりまで柔らかくふくよかに炊き上げた粒あん。
 この基本こそが大切だし、誰にでも真似できるものじゃないんだ。
 
 このお饅頭の秘伝は配合じゃない。
 「あんばい」なんだ。
 この味を忘れるなよ。
 このあんばいを忘れるなよ。
 この饅頭は特別なんだ」

弟子の間で伝説になっている創作饅頭コンテスト。
その師匠直伝のお饅頭が・・・

『名残の雪』


師匠の技と志を受け継ぐ、微笑庵を代表する和菓子です。

羽二重餅 艶やか

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ふわふわで口に入れるとトロリと溶ける羽二重餅。

同じ柔らかさに炊き上げたこしあんとの相性は抜群。


微笑庵の椿餅。
食べて美味しいのはもちろん、
寒天で艶やかに輝くその姿も美しい。

桃の節句

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お子様の初節句、おめでとうございます。
内祝いにオススメの和菓子をご紹介します。
春の和菓子
写真手前より

・道明寺さくら餅
・ちごもち
・焼き皮さくら餅
・椿餅
・草餅

どのお菓子も本当に美味しいく、おすすめです。


春のオススメ和菓子の詰合せ。


東西さくら餅 揃い踏み。
道明寺はつぶあん、長命寺はこしあん。

歴史に裏打ちされた本物の和菓子を質と鮮度にこだわって提供します。
ご予約をお待ちしております。

中山圭子さん

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このBlogで和菓子や菓銘の歴史を書くことがありますが、

そのほとんどは「中山圭子」さんの書籍を参考にしています。

中山さんは東京藝術大学在学時に和菓子のデザインのおもしろさに惹かれて、卒業論文に「和菓子の意匠」を選んだ方。
日本No.1和菓子ブランド「虎屋」にて和菓子の展示企画や資料整理にあたる虎屋文庫の研究主幹。

「和菓子夢のかたち」はパートナーの阿部真由美さんのイラストが素晴らしく、中山さんの文章をさらに輝かせている。

「和菓子ものがたり」の花びら餅の章が圧巻。あの小さなお餅に広大な世界観が秘められているという自説に感動しました。

「事典 和菓子の世界」は、本当に重宝。シンプルに過不足なくたくさんの和菓子の解説がされています。

中山さんは和菓子の歴史を本物の歴史的資料に触れながら編纂されている方。
本やネットで調べるのではなく、一次資料まで掘り下げている本物の研究家。

中山さんの文章に触れることで先人の智慧の深さを知り、
菓子に先人の工夫と研鑽の息吹を入魂するのです。

いつもそばに置いて何度も読み返している大切な本です。
いつかご本人と和菓子談義をしてみたいものです。

※なお中山さんの書籍からの引用に問題があればすぐに削除いたします。

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