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禅宗の逸話「拈華微笑」(以心伝心の意)から、
説明不要、心から心に伝わる上質な和菓子を通して、
お客様に至福の微笑みをお届けしたい、
という決意で2002年(平成14年)11月、微笑庵は生まれました。
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平成14年11月1日の写真

まず既存商品のブラッシュ・アップ、リ・デザインを行い、
それらをプロカメラマンの手で撮影頂き、
フルカラーの栞とHPが完成しました。

カラーの栞、HP、ともに
「みやざわ」時代にはなかったものです。

しかし、作ってみて初めて強烈な違和感に気づくのです。
「これが本当に自分が提供したかった菓子なのか?」
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既存商品をブラッシュアップすることで、
お客様に喜んで頂けると思っていました。

でも実際にやってみたところ…
物足りません。何かしっくりきません。

分不相応なほどのスタッフにご協力いただいてできたHP。
TOPには羊羹の画像。
商品ラインナップには日持ちの良いギフトの数々。
何かが違う!と思いました。
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2003年に制作した最初のホームページTOP画面

『毎月たった一品しか作れなかったとしたら、
 私たちはどんなお菓子を作るだろう?
 どんなお菓子だったら感動していただけるだろう?』

そんな想いから生まれたのが毎月一品の通販頒布企画
『歳時菓』でした。
微笑庵として再スタートをして5年目のことです。
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入魂の十二品を選定。
撮影のために十二品を一日がかりで作り、
撮影自体も丸一日かかりました。
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お菓子をのせる器も五年間かけて学びながら買い揃えたものでした。
輪島塗の大家、角偉三郎さんのへぎ板は、
ギャラリー店主愛用の私物をお借りしたものです。

青木さんのスタジオで、
徹夜仕事で作った自分の和菓子達が次々に撮影されてゆきます。
絶妙にライティングされて浮かび上がる和菓子たちを見て、
思わず涙があふれそうなほど感動しました。
これは本当に自分が作ったのか?

不器用で和菓子の世界で人のお役にたてる自信はまったくありませんでした。
実際に名匠といわれる佐々木勝先生に弟子入りしたものの、
師匠の技の凄さに圧倒され、コンプレックスを抱えたまま帰郷しました。

「和菓子の魅力はあんの美味しさであり、
 あんにこだわりぬくことで故郷の皆様のお役にたちたい」
と、ひたすらあんこと格闘するものの、顧客感動を実感できない日々…

そんな私をたくさんの方が応援して下さいました。
いちばん自信のなかった時期に一番応援してくれたのは妻でした。

修行したわけでもない憧れの菓匠が弟子同様に可愛がってくれました。

素敵なディスプレイを次々に生み出す先生にも心からの応援を頂きました。

尊敬するギャラリー店主と温泉を共にしながら夢を語り明かしました。

雲の上の人と思っていた大木紀元先生と出会いました。

歳時菓から始まった四季の移ろいを感じる和菓子。
より良い素材で、より美味しく、より鮮度良く、より上質なデザインで。

「後世に残したいほど価値ある和菓子」しか作らない。
厳選に厳選を重ねる作業はまだ続いています。

そして和菓子の魅力を伝える活動はお店の中だけに留まりません。
「和菓子ライブ」
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和菓子作りを見て頂く、体験していただくことで、
和菓子や日本文化の魅力をさらに体感して頂きたいと始めました。

六年前から口コミのみでお引き受けしている和菓子ライブ、
今年は海外からご招待を受けています。

微笑庵の十年の足跡は大木紀元先生の著書の中でご紹介いただきました。
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和菓子作りへの情熱を次の世代にも伝えられたらと、
初めて弟子を育てようと考えています。

こうして十年を迎えられたこと、
お客様、取引先様、そしてスタッフ、すべての方に心からの感謝を申し上げます。

より深い感動を創造できる菓匠を目指して、
引き続き努力と改善を重ねる所存です。
よろしくお願いいたします。