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花びら餅

【温故知新】
正式には菱葩(ひしはなびら)といい
宮中の正月の儀で必ず食べる縁起餅として
500年以上の歴史を誇る

裏千家家元11世玄々斎が
菱葩の気品ある姿と美味に感動して
初釜に使う事を懇願して許しを得たのが明治時代

以降、全国の菓匠が腕を競って作る雅な新春菓子となった


・川端道喜「菓子見本帳」より

【花びら餅に秘められた宇宙観】
花びら餅は、梅の花にみたてた白丸餅(葩)と
邪気を祓う小豆の煮汁で染めた紅菱餅を合わせる
この丸(葩)と方形(菱)を重ねる事には深い宇宙観がある


万物を陰陽の二元に分けて解明する陰陽道に由来し
丸は天、方形は地を表し
その両者を重ねる菱葩は、天地の合体、すなわち
万物全てを包み込む広大無辺の宇宙を象徴している


宮中から始まった雅な美味の中に
広大な世界観があります。


お年賀として最もオススメしたい和菓子です。