和菓子職人の仕事【5月編】

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微笑庵では、入社の内定が決まった段階から、毎月一回月次報告をお願いしています。そんな中、絵を描くことが好きで、毎月かかさずユニークな報告を届けてくれた新人「浅賀美季」が、フレッシュな視点で和菓子職人の仕事を紹介します。和菓子職人の仕事に興味のある方、微笑庵の仕事に興味のある方にとって、少しでも参考になればと思います。
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【浅賀美季】プロフィール
平成9年秩父生まれ 埼玉県立秩父農工科学高校、埼玉県製菓学校卒 中学はテニス部、高校は写真部で部長を歴任 絵を描くことが好きで、日本の伝統文化に携わる仕事を職業にしたいと模索する中、和菓子職人を志す 余力を残さず全力投球するタイプで様々な資格に挑戦 漢検2級、秘書検定2級、調理師技術検定1級、調理師免許、製菓衛生士取得 「和菓子ルネッサンス宣言」を信じ、和菓子をもっとヤバくしたいと願う20歳

6/16和菓子の日 限定セール

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本日6/16(土)は和菓子の日です。


「和菓子の日」の由来 全国和菓子協会
http://www.wagashi.or.jp/wagashinohi/

とらやさんの公式ブログに、和菓子の日の起源にまつわる「嘉祥の儀式」が紹介されています。
和菓子の日 歴史 とらや
とらやブログ「嘉祥の儀式と和菓子の日」
かつて、6月16日には菓子を食べて厄除招福を願う、嘉祥(かじょう)の儀式が
宮中や武家で行われていました。
江戸時代には、江戸城の大広間に約2万個の菓子が並べられ、将軍から大名や
旗本に分け与えていました。

(とらやブログより引用)

2万個の菓子の大盤振る舞い!
江戸城の大広間が菓子で埋め尽くされたのを想像するだけで菓子職人としてはワクワクします。

嘉祥の儀_絵



そんな和菓子の日に、微笑庵から往時をしのぶお菓子のお振る舞いをさせて頂きます。

【白玉ぜんざい 特別価格】
POP 和菓子の日 白玉ぜんざい-1
神社の鳥居が赤いのは、赤色には邪気を霊力があるからだと言われています。
厄除招福を願う和菓子の日に、小豆の菓子を食べることは、この縁起にちなみます。

餡にこだわる微笑庵が、
和菓子職人としての経験と智慧を結集した究極のぜんざいが、この白玉ぜんざいです。 通常価格の378円でも決して高いとは思いませんが、「和菓子の日」たった1日だけ、特別価格で販売致します

1人でも多くの方に、白玉ぜんざいの魅力を 味わって頂きたいと思っています。
予約は大歓迎です。予約なしでご来店の場合、完売の折にはご容赦下さい。

白玉ぜんざい販売開始

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京都の尊敬する穀物商の方から、
「畑を見れば作り手の志がわかる」
というお話しを伺いました。

実際に、色々な小豆畑をご案内頂きましたが、
畝の高さ、雑草の除去など、
手塩にかけた畑の小豆は、
鞘の大きさも色艶もまるで違うものです。
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数ある小豆畑の中から、実際に自分の目で確かめて、
尊敬できる生産者から入手した国産最高峰の小豆・丹波大納言。
この貴重な小豆を精魂込めて炊きあげました。
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ぜんざい餡は、シンプルですがとても奥の深い仕事です。
小豆は表皮が固く、中身が柔らかいので、
表皮が口にあたらないくらい柔らかく炊くと、
皮が破れて中身が溶け出し、ドロドロになってしまいます。

かといって、粒の美しさにばかり気を取られていると、
皮が固く、口どけの悪いザラザラした餡になってしまいます。

粒の美しさをしっかりと保ちながら、
小豆の美味しさだけを感じ、
皮のかたさを感じさせない絶妙なポイントはほんの僅かで、
しかも、季節とともに変化してゆきます。

餡にこだわる微笑庵が、
和菓子職人としての経験と智慧を結集した究極のぜんざいが、
この白玉ぜんざいです。

暑さが厳しくなると、甘いものは敬遠しがちですが、
白玉ぜんざいだけは別だと思います。 

きりりと冷やして、つるりと滑る白玉だんご。
煮豆よりは濃く、あんこよりは極めて薄味に炊き上げたぜんざい餡。
この2者の調和は絶妙。

「白玉ぜんざい」を見れば、そのお店の技量や美意識は一目瞭然。
恐ろしい程に難しく、美しく、美味しい和菓子。 

和菓子職人の仕事【4月編】

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今年度から「新連載」をスタートします。
4月に入社したばかりの新人スタッフ「浅賀美季」が、1か月の仕事をA4レポート用紙1枚で振り返ります。和菓子職人の仕事に興味のある方、微笑庵の仕事に興味のある方にとって、少しでも参考になればと思います。あえて修正は入れず、本人手書きレポートをそのまま掲載する予定です。浅賀ちゃんの成長を応援してあげてください。
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【浅賀美季】プロフィール
平成9年秩父生まれ 埼玉県立秩父農工科学高校、埼玉県製菓学校卒 中学はテニス部、高校は写真部で部長を歴任 絵を描くことが好きで、日本の伝統文化に携わる仕事を職業にしたいと模索する中、和菓子職人を志す 余力を残さず全力投球するタイプで様々な資格に挑戦 漢検2級、秘書検定2級、調理師技術検定1級、調理師免許、製菓衛生士取得 「和菓子ルネッサンス宣言」を信じ、和菓子をもっとヤバくしたいと願う20歳

ごはんジャパン「抹茶」

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本日6/9(土)18:30からテレビ朝日で放送の「ごはんジャパン」。抹茶を紹介するプロフェッショナルとして再び師匠・佐々木勝さんが登場します。ごはんジャパンの出演はこれで5回目です。

ごはんジャパン 抹茶


師匠の立場が私だったら、どんなお菓子で紹介するのか、表現するのか、学びの機会だと思って拝見させていただきます。

しずくもち販売開始

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ブルーベリーの羽二重もち「しずくもち」の販売を開始いたします。
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榛名山を一望する農園から初物のブルーベリーが届きました。
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まだほんの一部が収穫できるだけで少量ですが、初物らしいフレッシュな酸味が初夏を思わせます。

8月の中旬までの限定販売。ちごもちに引き続き、こちらもよろしくお願い致します。

ちごもち販売終了

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今年もたくさんのお客様にご愛顧いただいた「ちごもち」。
本日6/3(日)で、今シーズンの販売を終了いたします。
予約、お取り置きも可能ですが、完売次第終了となります。
よかったら是非お買い求めください。

11:40 完売いたしました
ご愛顧ありがとうございました


そして明日6/4(月)から「しずくもち」の販売を開始いたします。
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今年のブルーベリーは例年より一週間ほど生育が早いとのこと。
こちらもお楽しみに。

ささのしずく販売開始

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ささのしずく 青竹流し水羊羹

青竹を器に使った先人の美意識には心からの敬意を払うものの、難しい菓子だ。
ほんのりとした甘味の中に、わずかに残る小豆の香り。
極めて繊細な菓子。
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それを収めるのは、見た目は涼やかだが、香りのある竹筒。
笹の葉にも香りがある。
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(父と竹取りに行っていたのも懐かしい)

ほんのわずかな移り香は、美味を増す。
しかし、香りが移りすぎたらすべてが台無しになる。
青竹の色は日々退色するし、洗浄、殺菌の工程も大変な手間だ。
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それでも、私たちは、青竹に水羊羹を流す先人の美意識を、
日本人として誇りに思い、後世に伝えたいと思う。
職人としての覚悟を求められる菓子。
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水無月<期間限定販売>

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本日6/1より水無月の販売を開始いたします。
水無月は食べて美味しいだけでなく物語のあるお菓子です。
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NHK出版「美の壺」和菓子編より一部抜粋します。

冷蔵庫のない時代、冬に集めた雪や氷は、山中や地下に設けた氷室に保存されていた。旧暦6月1日は一年で最も暑い時期。氷室から雪や氷を切り出して宮中に運び、臣下に配ったという記録が残る。三角の白いういろうは、真夏に氷など口にできなかった庶民が、氷のかけらに見立てたものだというのだ。(P.42)

「美の壺」和菓子編のDVDでは、この氷室の神事を撮影した映像があります。私も本で読んでいたので、エピソードは知っていましたが、見たのは初めてです。もう大興奮で、この映像を見ただけでも、DVDを買って良かったと思ったくらいです。
氷室 切り出し

氷室 切り出し2

氷を運ぶ行列
「夏の氷は庶民にとっては夢」
それが水無月の由来の一つだと、ずっと信じていましたが、念のため今年の4月に増補改訂版がでたばかりの「事典 和菓子の世界」(中山圭子・著)で確認をしてみました。

すると驚いたことに、水無月が今のような三角形になったのは、昭和になってからとの記述が! 虎屋さんは宮中や幕藩からの注文履歴や絵図が大切に保管されているので、いつから今の形になったかは、調べればすぐにわかること。私はてっきり江戸の昔に、氷室の氷に憧れた菓子職人が氷を模して作ったものとばかり思っていました。
※詳しくは、浅田ひろみ「水無月考」(虎屋文庫機関紙『和菓子』九号)をご参照ください

三条若狭屋・藤本如泉さんの著書「日本の菓子」に、京都の菓子屋の知恵で創られたと書かれているそうです。京都では6/30に水無月を食べることが、大切な食文化として定着しているようですが、それは多くの菓子職人の知恵と努力の結実だったようです。

「菓子が季節を連れてくる」という和菓子の世界観を見事に表現した「水無月」。
大切な方とともに召し上がることで、半年間の無事を感謝し、残り半年の無病息災を祈る気持ちも込められています。

人生を変える和菓子本

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尊敬し、憧れる2人の菓子職人の本が立て続けに出版されました。
お二人のことは、活字だけでなく、これまでの生き様やお菓子そのものもにも触れてきました。

2冊に共通するものは、菓子職人としての心意気です。

たかが菓子屋、菓子職人と言えども、日本の文化を支え、守る意識があるのか。

ごく浅い上っ面の部分ではなく、検索してすぐわかる程度じゃなく、体を使って、頭を使って、腹の底から理解しようと本気になっているのか。

石川さんは、伝承者の少ない有平糖の灯火を絶やさないために、和菓子屋の繁忙期で店売りを間に合わせるだけでも大変なのに、命を削るような執筆・撮影を重ねて本書を完成させました。有平糖の美しさと技術は海外でも高く評価され、日本での出版が始まったばかりなのに、仏語・独語にも訳され、海外での紹介も視野に入れて製作されたようです。

水上さんは、一流のパティシエとの交流や、海外で和菓子を紹介する活動を重ねる中で、菓子職人はもっと和菓子や日本文化に対してハングリーにならないといけないと、身をもって示しています。一幸庵のブランドブックの製作には実に5年の歳月が費やされています。72候の和菓子のなかで、「蟷螂生」のエピソードを読んで、鳥肌が立ちました。「和菓子は何でも表現できる、ことを菓子職人が知らない」「どんなに技術がすぐれていても、美味しくなければ始まらない。でもどんなにうまいと言ったところで、色気がなければ和菓子じゃない」

SNSの普及で、優れた菓子、優れた職人は一瞬にして世界中から注目を浴びる時代になりました。そんなキラキラした菓子や人と自分を比べて、劣等感を抱き、進むべき道を迷うことも少なくありません。そんな私に、この2冊の本は、進むべき道を示す灯台のように感じました。

本は単なる活字ではない。その人そのものだと深く思いました。

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